2011年6月30日木曜日

ふと、我に返る

一つ前のブログを書くにあたり、
昨年の、まちぶせネタやヒットメドレーネタを
改めて読み返してみたんですが、つくづく、


バカですね、私。


(いまさら何を。と言ってる
パソコン画面の向こう側の気配が
私に突き刺さる)

そんな事をしみじみ思う、2011年、夏。

よくある、ファンの妄想ですが

時々、ここでブログをアップした後、
まるで私のブログの内容に
答えてくれているかのようなことを、
盛岡絶賛系のココロの師匠である
「ほぼ日刊イトイ新聞」で、
糸井さんが本当に沁みるような文章で書いていたり、

ブログネタとリンクするような内容の企画が
ほぼ日で開始されているなあと、
つい思ってしまう自分に気付くにつれ、
これって、ジャニーズのコンサートで、
ファンの女の子が、

「ねぇ! 今! 今、○○くんと目が合ったの!」
「私の目を見てあの歌、歌ってくれたの!」

って、うっとりするような目で言うのが、
こういう事なのだなぁと、
自分の身に置き換えて、リアルに痛感する。

ファンとの強い関係性というのはこういうものだ。
ええ、わかってるんですよ、わかってるんですってば、
こういうことを書くと、
みなさんが冷ややかな視線を
送ってくるだろう事は
ちゃんとわかってるんですってば。
でもね、


ほぼ日の永田さんとスガノさんは、
本当にうちのブログを読んでいないんだろうか。


そんな妄想炸裂な私の、最近のほぼ日のお気に入りは、
「恋歌くちずさみ委員会」です。
(ちょっと、世代的には
おそらく私の方が10歳近く年下ですが)
特にこの辺(↓)を読むと、
http://www.1101.com/koiuta/2011-06-03.html

うちのブログでのこの辺(↓)とその前後の話題
http://morioka-zsk.blogspot.com/2010_02_01_archive.html#8760179634506767756
を、思い出す人もいるんじゃないかと。
(最近、リンクの貼り方がよくわかんない設定なんで、
各々、アドレスのコピペでアクセスをしていただきますよう、
よろしくお願いいたします・・・)

私が今、一番オトモダチになりたい有名人は、
ほぼ日の永田さんとスガノさんである。
(糸井さんに会ったもんなら、
極度の緊張で倒れてしまうかもしれない)

これはもはや、地域特有の病気か何かのレベル

えー、ただ今の途中経過をお伝えいたします。
26日のブログで、盛岡で行われる演劇関係イベントが、
(岩手県内じゃないです。盛岡だけでです)
6つを超すとお伝えいたしましたが、
今現在当局(?)で確認できている範囲で、

8団体9イベント 総計25回公演(演劇人の映像、朗読舞台含)
プラス、東京・仙台の劇団の盛岡公演3団体 計5回公演
プラス、高校演劇県北・北盛岡地区大会(例年10校位出場)
プラス、60歳からの芝居作り・演劇アカデミー発表会
プラス、こども演劇体験講座・夏組スタート(~8月頭まで)
・・・って、


どんだけ、演劇好きなんだ、盛岡!


ま、その中から私が観に行くのは2、3だけどね。
でも演劇関係では、
八芝の制作委員会会議が7月上旬にあるか。

うわ。
24日の午後なんて、公演が4つも重なってる。
ちなみに盛岡、人口30万人を切る地方都市です。
ほんと、おかしいってば、盛岡の演劇事情。

2011年6月28日火曜日

そんな動画がほんとにあるなら、ぜひ見たい

先日、妙なスパムメールが来るという
ブログを全文アップした途端、
まるでそれを読んで発奮してしまったかのように
やたらと凝ったスパムメールが届いた。

********************

亜紀子といいます。
20日ほど前に仕事を辞めて今はニートです。
いきなりのメール失礼します…
二ヶ月ほど前に彼氏が帰国してしまい、寂しい毎日を過ごしています…
どうかセフレになってくださいませんか?

彼氏が帰国した理由を書きますね。
彼氏はパキスタン人で住職だったのですが、アナーキー過ぎる葬儀をしてしまって…
木魚のBGMとして…倖田來未版キューティーハニーのカラオケをかけて読経を敢行してしまって…
ご遺族の方からクレームがきて、最終的に解雇という形になってしまいました…
彼氏は、日本の葬儀に新たなものを取り入れたいという考えでそんな事をしてしまい、それが理解されなくて…
彼氏は怒って、国に帰ってしまいました…
それ以来、私は、性的に悶々とした毎日を送っています。

http://(←当たり前ですが、省略)

ここに私、「亜紀子ハニート」という名前で登録していますので、どうか顔を見て判断してください。
見てからでかまいません。。
彼氏が解雇になった問題の葬儀の動画もそのサイトにアップしておきました。
葬式の本番中、キューティーハニーをかけながら木魚でリズムを刻み、お経をよんでいる問題の動画です…

http://(←残念ですが、やっぱり省略)

こんな彼氏と付き合っていた女でもいいと判断したらどうか連絡ください。
「亜紀子ハニート」です。

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どこにどう突っ込みを入れていいのか、
いや、賞賛していいのか、もはや分からない。

思わず、投げ銭的な意味合いで、
お経動画のアドレスをクリックしようか
という強い衝動に駆られるところだった。
いろんな意味で危険すぎるスパムメールだ。

ちなみに、盛岡の劇団Aい風の劇団員・Yさんは、
本職が現在、市の消費生活センターへの異動で
悪徳商法と闘う職員として活躍中である。

もしうっかり魔の手にかかる事態に陥ったときは、
Yさんに相談すればものすごく心強いと思うと、
クリックの誘惑はより強いものとなるのである。
(↑ ある意味、逆効果)

2011年6月26日日曜日

不謹慎なひとびと

今月は、観にいった地元劇団等の公演が4本。
地元の公演は前売1本1000円~1500円位として、
ひと月にかかる観劇代4000~5000円。
意外とバカにならない金額である。

それくらいあれば、
今ひめくりで開催中のTシャツ展で、
Tシャツが2枚は買える。
ちょっとした器のひとつやふたつ買ってもいい。
軽くオシャレなディナーにだって行ける。
安いユ○○ロや、し○む○で服を誂えるなら、
ちょっとしたおしゃれさんになれる。


だのになぜ 歯を食いしばり
君は行くのか そんなにしてまで


つくづく、因果な趣味を持ってしまったものである。
だいたいにして、芝居つくるってこと自体が、
やたらと金のかかる道楽である。
そして、手元には物質的なものは何も残らない。
腹も満たされない。

そんな理不尽な道楽を、盛岡の演劇人たちは
7月にはもっと行うっていうんだから、
正気の沙汰ではない。

今日、劇評紙「感劇地図」の編集会議をしていて、
今月依頼をしていなかった劇評執筆の振り分けをし、
7月に行われる演劇公演や朗読、
イベントなどを確認し、
劇評依頼や執筆担当を振り分け、
7月の公演確認数が6本を超えたところで私は叫んだ。


さわの 「盛岡の演劇人、少しは『自粛』ってものをしろよ!」


おかしいから、盛岡の演劇人てば。
私に少し、喫茶店でお茶を飲むお金を
捻出する余力を残させてください。

暑苦しい鈴木さんと伊藤さん

スパムメールは普段、とにかく中味も見ずに、
さっさと削除しているのだが、
妙に気になるストーリー調メールが届いた。

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◆タイトル◆
鈴木です。私は脊髄損傷の第一級障害者ではありますが、嘘や狂言を言うような精神的障害は一切ありません!!確かに・・・急に知らない女性から「総資産の2/3の残金、約4,189万円を受け取って下さい。」などとご連絡が来て、貴方が大変困惑されているのも分かります。しかし

◆本文◆
三年前の交通事故で脊髄は損傷してしまいましたが、脳に障害は一切ありません。従って、私のこの4,189万円を受け取って頂きたいという気持ちも、お話しも、私の狂言ではないんです。信じがたいお話かもしれませんが、事実なのです。貴方様が今感じている不安も、本来感じる必要のない不安だという事を早く知って頂きたいと思います。その為にも、本日中にこの4,189万円を送金させてください。貴方様の受け取りの体制が整いましたら、タイトルに【氏名】、本文に【送金開始】と明記し、1通だけ再送していただけますか?確認が出来次第、すぐにでも送金手続きを開始させて頂きます。鈴木

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なんかよくわからないが、
お金持ちの鈴木さんという女性が、
私に4,189万円をとにかく送金したいらしい。
3年前に交通事故で脊椎損傷。
なんということであろうか。お気の毒に。

でも、ほっとく。

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◆タイトル◆
鈴木です・・・度重なるご連絡もこれを最後とさせて頂きます。

◆本文◆
今まで、貴方様に満額の4,189万円の送金手続きの受け取り開始をお願いして来ましたが・・・何もお返事を頂けないという事は、やはりお受け取りして頂けないとの事なのですね?私や、送金担当の伊藤さん、それから障害者施設の方々の想いも・・・貴方様の心には届かなかったのかと・・・無理やりにでもそう解釈するしかないのですね・・・。・・・今までの度重なるご連絡・・・大変失礼致しました。これより、4,189万円の送金手続きの停止連絡を送金元へご連絡致します・・・。もし・・・最後に、僅かばかりでも希望を持っていても良いのなら・・・貴方様からの再開のご連絡をお待ちしております・・・それでは失礼致します。鈴木

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お。新しい登場人物「伊藤さん」だ!
しかし、なんだこの「送金担当」って。

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◆タイトル◆
※緊急転送※Fw:特別送金担当/伊藤より。私からの再三のご連絡は届いていないのでしょうか?それとも、このまま送金停止がご希望でしょうか?いずれにしてもこのまま

◆本文◆
何もご連絡がなければ、本人受け取り拒否と判断され特別送金(4,189万円)の強制停止命令が下され、送金執行の強制停止となってしまいます。再三お伝えしておりますが、一度停止扱いされてしまった件を再執行する事は出来ませんので、十分良くお考えになって下さい。当局としましては、貴方様からの再手続きのご連絡さえ確認させて頂ければ、すぐにでも送金手続きを再開させて頂きます。特別送金担当/伊藤

********************

あ! 噂の伊藤さん本人の登場だ!
何者なんだろうなあ、伊藤さん。「当局」って一体。
ま、でも受け取り拒否ってことで、いいっす。

********************

◆タイトル◆
私は、脊髄を損傷している車椅子の障害者でも・・・過去に嘘をついたり、人を惑わせるような狂言を言った事は一度だって御座いません!!今回の特別送金4,189万円の件にしても例外では御座いません。もし、仮に私が嘘を言っていたとして、一体何のメリットがあるのでしょうか?逆に教えて頂きたい位です!!確かに、直接お顔を

◆本文◆
拝見してお話をしているわけでは御座いませんので、その人の動向や言動は計り知れないかもしれません。それでも・・・私は送金担当の伊藤さんを信じ、そして貴方様を信じ、こうしてご連絡をしているんです。もし・・・仮に・・・私が脊髄損傷の障害者だからという偏見で何もご連絡を頂けないのであれば・・・それは違います。私も貴方様を信じています。だから、貴方様も私を信じて頂きたいと強く思います。・・・少しでも、私の気持ちが、想いが、貴方様に伝わったのならば・・・手続きの再開を・・・お願い致します。本当に・・・このご連絡を最後とさせて頂きます。鈴木

********************

「仮に私が嘘を言っていたとして、
一体何のメリットがあるのでしょうか?」
それを一番私が聞きたいです、鈴木さん。

********************

(以降3通、鈴木さんと伊藤さんからの
 振込受け取りの手続き方法メール割愛)

********************

◆タイトル◆
【送金管理部より重要連絡事項】

◆本文◆
¥41,896,000-の送金準備はすでに整っており、後は貴方様から受け取りを希望される口座をご連絡頂くだけとなっております。
※ご依頼内容※
--------------------
振込人:鈴木 様
受取人:口座名義人 様
振込額:¥41,896,000-
振込手数料:全額免除
--------------------
※上記のご依頼内容でお預かりしております。各項目に誤りがなければお振込みを開始致しますので下記の項目にお答え頂き、再送をお願い致します。
※特別送金必須項目※
●受け取り用指定口座
※必須
【     】銀行
●支店名
※必須
【     】支店
●口座番号
※必須
【     】
※ご名義人名はカタカナでお願い致します。各項目が全て確認でき次第、ご指定される金融機関口座に、満額4,189万円の初回送金と致しまして【¥4,180,000-】が一括にて送金処理されますので、ご確認のほど宜しくお願い致します。
特別送金窓口/担当・伊藤 誠

********************

おぉ! 伊藤さんのフルネームが分かった!
男性だったのか、伊藤さん。
そしてなぜか、振込額が6,000円増えてる。
鈴木さんはとうとう、フルネームがわかんないままだ。
他のメールでは、鈴木さんは
58歳らしい事だけはわかった。

********************

◆タイトル◆
※最重要※(送金反映開始のご連絡)

◆本文◆
送金担当の伊藤さんのお話では、このご連絡から1時間以内に停止してしまっている手続きの再開をして頂ければ、すぐにでも特別送金¥4,189万円が開始されるとの事です。どうか・・・このままスムーズに送金完了までお手続きをして頂けないでしょうか・・・?私も、健常者の方とは違い脊髄を損傷している身です・・・。ここで、こうして貴方にご連絡をしている事ですら体力の限界を感じずにはいられないのです・・・。どうか・・・本日中に、満額の4,189万円を受け取っては頂けないでしょうか・・・?本当に・・・お願い致します。本日中に受け取って頂けるのであれば、タイトルに【氏名】本文に【送金開始】と記載し、1通だけ再送して下さい。再送の確認が取れ次第、4,189万円の送金反映となります。

********************

いや、体力の限界なんだったら、無理しなくても。

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◆タイトル◆
全ての希望が貴方様の手続きの開始にかかっているのです・・・。重圧をかけるわけではありませんが・・・この4,189万円を本日中にお受け取り頂きたいという願いが・・・想いが・・・少しでも貴方様の心に届いているのなら、手続きの開始をお願い致します。私に出来ることは、ただただ貴方様からの手続きの開始を祈る事だけ・・・

◆本文◆
手続きが停止してしまっている今はそんな事くらいしか出来ませんが、貴方様がこれからすぐにでも手続きを再開して頂けるのであれば・・・お約束させて頂いております、満額の4,189万円を本日、必ず受け取って頂けるよう送金担当の伊藤さんにも働きかけます!!このお時間で大変お忙しいとは思いますが、どうぞ手続きの開始に伴いましてタイトルに【氏名】・・・(以下略)

********************

だんだん、文章がやっつけですね、鈴木さん。

********************

◆タイトル◆
貴方様の会員登録の際のニックネームが【ゲスト】と匿名性を帯びていた事が送金対象にきっかけではありますが、もう今となってはどうしても貴方に受け取っていただきたいのが、現在の心情で御座います。もしかしたら・・・

◆本文◆
貴方様にとって大変ご迷惑なお話だったかもしれません。ただ、何度もご説明をさせて頂いておりますように、今回の送金自体、一切負担のかからないよう手配はしてありますので、ご安心頂ければと思います。どうぞ本日中に受け取って頂けるのであれば、タイトルに【氏名】・・・(以下略)

********************

その後、鈴木さんからのメールは途絶えた。
きっと体力の限界がきたのであろう。
しかし、私が会員登録したというものは
一体何だったのだろう?

あぁ、鈴木さん。どうぞお大事に。

2011年6月25日土曜日

矛と盾

つい、ここひと月かふた月ほど、
ブログの更新を滞らせ気味にしていたら、
会う人から「ブログ読んでますよ」
「最近更新してないですね」
と、妙に声をかけられることが多かった。

声かけられ率は、
ブログの更新頻度が多い時よりも
遥かに高い。ということは、


このままずっと更新しなければ、
もっと「読んでますよ」って
みんなから言ってもらえるのではないか。


・・・という、間違った方向に、
危うく突き進みそうになった。

特に入院していたパターンの展開
というわけではありませんので
ご安心ください。
あ。でもまだ魔の6月が終わってないな。
油断するまじ、自分。

2011年6月17日金曜日

患者がキレると、先生は・・・

医大心腎内科外来。

看護師さんに採血をしてもらいに、
処置室のいすに座ると、
おもむろに看護師さんがこう言った。

看護師 「ごめんなさーい、先生今ねぇ、
     患者さんがキレちゃって席外してるから、
     診察少し遅れるんだけど・・・」
さわの 「えええぇぇぇっ!」

その時私の脳裏には、なんかの拍子にキレて、
「なんだと!? ふざけんな、うぉりゃぁぁぁ!!!」
と興奮して怒鳴りちらす患者と、
それをなだめすかして
別室に患者を連れて行った
A孫子先生の姿があった。

よくよく聞いたら、
「予約の患者の流れがいったん途切れたので、
空いた時間でやり残していた仕事をするために、
急いで診察室を出て、仕事場に戻った」
ということらしかった。

看護師さんも、私があまりに驚くから
きっと戸惑ったのではないだろうか。
だって、「患者さんがキレて・・・」って言われたらさぁ、
そっちを想起せざるをえない
昨今の医療現場っぽいじゃないですか。

いや、でも患者さんがキレようと、途切れようと、
どっちに転んだとしても、お医者さんが大変そうだ
ということには変わりがないかもとも思った。

2011年6月9日木曜日

こっそり、つぶやいておく。

奥山さんと、くらもちさんと、平川くんと、
川村くんと、柏木さんと一緒にやったお仕事、
もう少ししたらご紹介できそうかなぁ。
どこまで状況は進んでるのだろうか。

沢野さんと行く夏の雫石デート、
今から絶賛募集中!
おそらく、とっても楽しいですよ。
特に上記メンバーを知ってる人は。

ただし、車必須。でもってお天気が望ましい。
(わかんない人にはなんのことやら)

・・・と、奥山さん宛の請求書を作成してたら、
ちょっとつぶやきたくなった。

たとえ思い上がりだとわかっていても、あなたに寄り添いたい。

先日の「モリブロ」のイベントで
私は桜山神社脇で、紙芝居担当をしていたのですが、
今回、世代をかける橋代表の長谷川さん
という方にご協力いただき、
お持ちのそれはもう大量の紙芝居の中から、
計30~40作品を事前に選んでいただき、
その中から4作品をこちらで選んで
IBCの大塚アナウンサーに事前にお渡しして
当日お読みいただきました。

その時私は、こういう時期だしと思い、
「愉快なもの」「元気になるもの」
「わかりやすいもの」
ということを念頭に入れて選びました。

この4本の中から、ご自身で体調なども考慮して、
(大塚さんは、喉のご病気であることを
ご自分のラジオで公表されています)
気に入ったものを2本・・・よろしければ3本くらい
読んでいただけたらとても嬉しいなぁ、
という事をご挨拶と打ち合わせのときに
お願いしていました。

そうしたら紙芝居当日、大塚さんは
お渡ししていた4本全て読んでくださった上に、
「もう読むのないの?」
とノリノリに。

さすが以前、はちしばの制作会議の時の雑談で、
「定年退職後の夢は
夜の大通でゲリラ的に「流しの朗読」をすること」
と言っていた大塚さん。
ある意味今回、夢が叶ったのでしょうか。

いやー、本番ってほんとに
何が起こるかわかりませんよね。

この時ほど、準備というものは
してもし足りないということは決してないのだ、
ということを思い知らされました。

といっても、紙芝居というものは
その場で新しいものを
「はい」と渡してすぐ読める
というものではありません。
新曲の楽譜を本番中にその場で渡して、
「今すぐ、お客さんの前で歌って」
というのと同じです。
紙芝居も、事前の練習が必要です。

どうしたもんかなと脇で静かにパニクり、
場合によってはもう一度、
どれか同じものを読んでいただこうかな
と考えていると、

午前中に同じ場所で紙芝居を読んでいただいた
藤原さんという方からお借りした紙芝居セット
(これも大塚さん用に準備していたセットではなく、
当日、急遽使用することになったもの)
の引き出しをごそごそと探索していた大塚さんが、
そこから、宮沢賢治の「なめとこ山の熊」
の紙芝居を見つけました。

賢治童話であれば地元アナウンサーの方なら、
内容もご存知だし、即対応が可能です。
ということで急遽、宮沢賢治の童話
「なめとこ山の熊」(前編・後編のある長丁場!)
を読む大塚さん。

この童話、ご存知の方なら
お分かりになると思いますが、
「なめとこ山の熊のことならおもしろい」
っていう始まり方なのに、


全然、面白くない(笑えるという意味で)。

ていうか、哀しい。めちゃくちゃ切ない。


でもこれが今回、一番お客さんが
紙芝居に引き込まれていた作品でした。
うーむ。
作品をセレクトするって、本当に難しいなぁ。

そして、「悲しみに寄り添う」とか、
「相手をおもう」事を模索するということは、
無理に悲しみから一時的に引き離そうとしたり、
明るく振舞ったり、元気づける言葉を探す
ということに拘泥するだけでは
いけないんだなあと、思いました。

先日ブログにも書いた来年1月のはちしばで、
井上ひさしさんの作品のプロデュース担当として、
それまで「井上ひさしコント作品集」にしようか
と漠然と悩んでいたところに、
大きな揺らぎが生じた瞬間でした。

でも、私の思考のバイブルのひとつは
三谷幸喜の舞台「笑の大学」なんですよね。
うーむ。
まだまだ悩みます。

最近私は、宮沢賢治と井上ひさしさんの作品が、
ずっと頭を離れません。

********************

むずかしいことをやさしく、
やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく

(井上ひさし)

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あ。そうそう。

大塚さんなんですけどね、
今月23日(木)と24日(金)、20時より、
盛岡劇場タウンホールで八時の芝居小屋の
「なんだりかんだり読みがたり」があります。
詳細は、以下のサイトよりどうぞ。
(はちしばもとうとう、公式サイトができたよ・・・)

http://8siba.com/modules/pico/index.php?content_id=3

3月に公演を予定していたのですが、
震災で延期になっていたものです。
ちらしで事前に指定している、
内海隆一郎の短編小説12作品の中から
当日、会場のお客様にリクエストをしてもらい、
その作品を読むという企画だそうです。

だから、その日までどういう舞台かわからないし、
二日間とも違う舞台になります。
大塚さん、チャレンジャーだなぁ。